これまでCB1000R(SC80)のチェーン張り調整はショップに依頼していました。
駆動系で命に関わる部品ですし、両持ちのバイクは自分でやったりもしていましたが、プロアームのチェーン調整は未経験だったので、なんとなくショップに依頼していました。
何より何でもかんでも自分でやってしまうと、本当にショップとの関係が希薄になってしまうので、何かしら接点を持っておきたいというのが一番だったかもしれません。
サービスマニュアルを購入してから作業に興味が湧いた。
(水たまりを走ってしまってちょっと汚いです^^;)
マニュアルを見てるとそこまで複雑な作業でもないし、工具があればいけそうってことで今回チャレンジしてみることにしました!CB1000R(SC80)のチェーンはたるみを45mmに調整とありますが、チェーンが伸びるとすぐスイングアームに接触してしまうのでいまいち分かりにくいですね。
まずはCBをスタンドアップして後輪をフリーにしましょう。
チェーンを貼る際に、後輪が動きますので、サイドスタンドでタイヤが設置した状態より浮かせておいたほうがスムーズで失敗も少ないと思います。
今回使用した工具です。右側は車載工具です。ヘキサゴンは六角の棒がもう少し長いもののほうが作業しやすいかもですが、この長さでも支障はありませんでした。ハンドルは狭い箇所に工具を入れ込むので長いほうが良いと思います。
工具が入る箇所が狭いので、チェーンカバー3箇所のネジ(六角x2、プッシュリベットx1)を外してチェーンカバーを動かせるようにします。
スイングアーム後端の六角ボルトx2を緩めます。そんなに強いトルクではしまっていません。(27N・m)締め直すときのトルク管理が不安な場合、ボルトとスイングアームにペンでマーキングをしておきましょう。
ホイールを外して作業をされている方もいますが、このように届く工具があればその必要はありません。2本のネジは交互に緩めます。数回転させればあきらかにボルトがゆるくなりますのでそれ以上緩める必要はありません。
次に車載工具でチェーンを張っていきます。
リアサスのプリロード調整のように、工具を引っ掛ける凹凸がありますので車載工具を引っ掛けます。
チェーンを貼る場合、この写真の向きですと反時計周りに工具を回します。逆に緩める場合は時計回りに回します。メンテナンススタンドがあると工具にトルクをかける際の持ち手にもなって便利です。
綺麗に張れました!チェーンの張りはサイドスタンド時とスタンドアップ時で結構違いますが(スタンドアップ時のほうが張り気味)自分はスタンドアップ時で既定値に合わせています。
ホイール側からチェーンの伸び状況が確認できます(写真の青いタイヤバルブの左側、緑と赤のマーク)調整の印が赤に来たらチェーンは要交換です。まだまだ余裕ですね。
最後に緩めたり外したりしたネジ類を戻していきます。
スイングアームのボルトは脱着時と同じく、左右交互に締め込んでいきましょう。構造上、片方ずつやると、2個目を締めたあと1個目が緩んでいる可能性がありますよ。
ここはガチガチに締め込んでないと危ない印象を持ってしまいますが、実際は27N・mですので、締め込みすぎてネジやスイングアーム自体を破損させてしまわないよう注意です。
両持ちは慣れていないとアクスルナットを締め込む際にチェーンのテンションが変わってしまったり、左右がずれてしまったりと大変ですがプロアームはそういった心配もなく有り難いですね。
それでは試走!!調整前と全然違う!!
チェーンが伸びると発進時やパーシャル付近での低速走行にラグが出たりギクシャクしますよね。適正値に調整することで発進もスムーズに、パーシャル付近の挙動もコントロールしやすくなりました。
CB1000R(SC80)はパーシャル付近の挙動に不満がある方も多いようですが、一度チェーンのテンションを確認してみても良いかもしれません。もちろん通常走行もラグがなくなり気持ちよくなりますよ!
またひとつメンテの楽しみが増えました!!